HUNTER's LOG
MONSTER HUNTER 0

古代林をめぐる1


せっかく調査員(のタマゴ)が主人公なので、古代林フィールドのレポートをまとめよう。例によってゲーム攻略のための話ではなく「あの世界の調査員は何を調査するのか・すべきか」というような視点寄りの話となる。もっとも、体験学習に来た学生の話なので、扱う範囲はドスマッカオあたりまでとなる(これとて討伐などできるわけもないが)。

ハンターとは、普通の村人が分け入ることのできぬ高強度の世界(モンスターの領域)に入り、村人たちの暮らす低強度の世界へと、その強度の一部(富)を持ち帰る者である。では調査員は何かというと、実はそこは変わらない。ハンターがその富の物質面を扱い持ち帰るのに対し、調査員はその富の情報面を扱い持ち帰る者、という点が違う。ハンターにランポスハンターやガレオスハンター、トレジャーハンターがいたように、いわば「情報ハンター」として狩場に入るのが調査員なのだ。

古代林BC

ベースキャンプ

珍しくひらけた高台にあるベースキャンプ。このままではどう見ても飛行船に興味を持った飛竜種がやってきそうなので、あくまで調査期間の仮キャンプということなのかもしれない。高台というか相当の高所にあり、フィールドの入り口となるエリア1ですら遥か下界となる。ハンターのキャンプというより、飛行船の発着所か。

もしかすると、古代林をハンターギルドに開放するにあたって、ベースキャンプ地の設定という課題がまだ残っている状態なのかもしれない(確かにリオはそういうところは妙にこだわりそうではある)。飛行船はとりあえず今のキャンプ地に来るとしても、狩のキャンプは従来通り、もっと隔離された場所にあるべきかと思う。

ベースキャンプからの眺め

キャンプに設置されている望遠鏡などで見る(とする)と、河川を下った先の平野にはアプトノスの群れが見える。現状ゲーム上の古代林フィールドにアプトノスはいないが、近くにはいるらしい。この点、ここでは独自の構成を取っているので断っておきたい。公式の話では、古代林は絶海の孤島にあって独自の歩みを遂げた生態系の土地なのだという。それで、島周辺の海流が複雑でこれまで海洋船では近づけなかったものが、飛行船の発達により空から入れるようになった、というところなのだそうな。

そのようなことで、古代林フィールドの隣接に孤島フィールドを流用し、置いている。古代林のある島の海岸部分というわけだ。モガ村のあの孤島とは無論別ということだが、思えばクルペッコがおらずホロロホルルが棲むMHX-MHXXの孤島であるし、ちょうど良い気もする。そのようであれば、アプトノスがいるのも不自然ではなくなるだろう。

なお、テントの横に書棚があったり、奥の大滝から水を引く樋が来ていたりと変なところに作り込みのある古代林ベースキャンプでもある。貴重な資料をテントの外に並べるのはどうかという気もするが。

まったく、男の人は……

古代林エリア1

湖畔の水場(エリア1)

シダ系の巨木が折れ重なった上から流れ落ちる滝水が、大きな湖に注ぐところにあるひらけた土地。ここが古代林フィールドへの入り口となる。好戦的なモンスターは入ってこない場所なので(落とし穴も使えない)、よくリモセトスたちがのんびりとしている。

ハンターの実利に供する採集としては、まず流れの中洲にある倒木の根元で、砥石と石ころが拾えるというのは覚えておきたい。特にレベッカはこのあとすぐ石ころを投げることになる。また、ガンナーとしては「カラの実×8(14%)」のポイントがあるのはこのエリアと心得たい。

このエリアには、飲食中のリモセトスを驚かせて得られるものがある。背の高い樹上の実を食べているときに驚かすと、古代木の実を落とす(実は子どものほうは根元を食んでいる場合も、驚かすと落とす)。さらにもうひとつ、水を飲んでいるときに驚かすと落とす、深睡蓮の根というのもある。リモセトス利用法のクエストだと、エリア2にもリモセトスがいるので、そちらでも蓮の根は得られる。リモセトスを驚かせるのは投石が良いだろう。

ここで「とりゃっ」と

このような、そのフィールドでしか得られないもの、というのは重要だ。要は特産物ということだが、商人たちからはまずその情報が期待されるだろう。深睡蓮の根など、その存在を知らないプレイヤーも結構いるだろうという代物だが、いずれ薬効など認められて「特需」を巻き起こさぬとも限らない。

古代林特産の代表、特産ゼンマイもこのエリアから採れるが、すでにベルナ村の方でも好まれており、皆が食べるので研究が進まないというほどの悩みも出ている。とりわけ古代林は独自の生態系を築いた孤島という側面があり、固有種が期待される土地だ。それらの「ウリ」は勿論、どのくらいの需要に耐えられるのか、ライフサイクルは如何なるかと、調査員が報告すべきことは多い。

古代林エリア2

森の入り口(エリア2)

奥深い古代林の森の入り口というエリア。ネコ地蔵があり、アイルーたちがよくいる。しかし、これは従来のフィールドから見ると異例だ。アイルーたちがネコ地蔵を構えるエリアは、大型モンスターの入ってこない隠れ里的な場所が選ばれるもので、MH4系までは確かにそうであった。それが、こうひらけた(というかディノバルドの初期配置エリアである)場所にあるというのは、何か意味があるのだろうか。MHX-MHXX系というなら、遺群嶺のネコ地蔵も大型モンスターと戦闘になるエリアにある。

採集では、まず上画像の左下。ネコ地蔵近くのアキンドングリポップだが、カラの実・ハリの実もよく採れる。ガンナーは覚えておきたい。また、エリア1の薬草と併せて、ここのアオキノコで回復薬はそこそこ揃う。キノコポップのリポップのほうはニトロダケの可能性があるので、元気ドリンコが欲しい場合はあたってみたい。

樹肌とも岩肌ともつかぬ

また、よく見る樹林地帯といっても、そこは「古代林」の名の通り、生えている樹木や地表の様子が他とまるで違うところが感じられるエリアでもある。MHの世界もモンスターと関係なく植物調査をしたり地質調査をしたりする学者がいる。古代林が彼らの興味を引くこと著しかろうことは想像に難くないが、彼らはそうおいそれと調査に出かけるわけにはいかない。モンスターの脅威は当然あるからだ。そこで彼らは、よりハンターに近いところにあって各地の記録をする書士隊や龍歴院の調査員の著したものに目を通し、そこに自分の研究課題のあるや否や、モンスターの脅威はいかばかりかと慮るものと思う。

狩場の調査員は、ただモンスターの調査だけでなく、そういったより専門的な学者への橋渡しになるような調査も心がけねばならない。つまり、目指すところは博物学者のそれに近しくなるということだ。というよりも、それこそが「調査員」を登場させた主眼なのだ。MH世界に博物学者を投入したい、その第一歩がレベッカの第一歩なのであります。

古代林エリア6

平原(エリア6)

広く平坦な草原エリア。普段はリモセトスらがうろうろしているが、大型モンスターとの激戦区ともなる。隣接エリアへの道も多く、距離を置いて四本も出入口がある。内3エリアは大型モンスターがやってくるエリアなので、この平原のリモセトスがそわそわしていても、その大型モンスターの居所を特定するのは難しい。

広さでいえば歴代のエリアでも最大級なので(どのくらい広いかというと、BCからエリア5へ行くのに、1→6→5と突っ切るよりも、1→2→4→5と行ったほうが内部時計的には数秒早いほどエリア6は広い)、オトモも連れぬ完全なソロでないと、モンスターがすぐ遠ざかってしまうという難しさがある。昨今のエリアとしてはジャンプ台の高低差がほとんどない平坦さも特徴。唯一倒木のところでジャンプできるので、ジャンプ攻撃をしたいならそこで立ち回る必要がある。

弾素材のリポップならここ

採集では、弾の素材となる実のポップ・リポップが多い。また、固定の草ポップがネンチャク草・ツタの葉なので、調査員とくればのけむり玉の調合のためにこれは必須。草ポップ・リポップは虫餌のものも多いので、操虫棍使いにとって重要なエリアでもある。

なお、広々としている上にさらに周辺が広く見渡せるエリアでもあるが、火山と海は見ておきたい。古代林は火山に囲まれている。これが、ジュラシックな島なら火山だろう、というほどでそうなっているのか、より深い意味があるのかは定かではないが、オストガロアの巣食う島なのではある。海に関しては先に述べたような、孤島の流用というイメージを補強する光景ではある。意外と近い、ようにも見える。

ここからは海も見える

▶︎ 関連記事

概要
MHシリーズの基盤にはどのような構成があるべきか、ここでは「MONSTER HUNTER 0」のタイトルでそれを考えてみたい。

▼ ベルナ村

調査員と肉焼きと
話はベルナ村と古代林に移る。ここでは調査員のタマゴの活動を一方の筋としていこう。狩ではなく調査が目的で狩場に入る人の活動と、それに先んじる、ゲーム上のチュートリアル、肉焼き・調合などの基礎の基礎のところも扱っておきたい。

調合と駆け出しと
人はモンスターのような強靭な身体を持たない。牙も爪も比べようもないほど貧弱だ。しかし、人にはモンスターにはない武器がある。それは人よりに世界を書き換えていくという力・知恵と技術だ。これは狩場では調合という形で現れる。というよりも、調合とはそのような視点から捉えるべきものなのだ。

古代林をめぐる2
古代林エリア3の洞窟から、エリア4・5・7あたりは、表の森とでもいうべき場所だ。以降の深層に比べれば、森丘や密林と(あるいは樹海と)似たような樹林地帯である。故にモンスターにとっても住みやすく、縄張りを主張したいエリアであるので、狩においては主舞台ともなる。

▼ その他

交易とレンジャーと
雪山地域は物資に乏しい。セカンドフィールドを併せ考えてなお、そうだろう。そこで、他地域との交易が重要となってくる。雪山での採集は、その交易を行うための「他地域での需要」を見込んだ活動となる。自分の村の需要という視点とは少し異なるのだ。ここでは砂漠地域との交易を例にそれを見てみたい。

特産交易とガレオスと
砂漠で得られる物資は限られている。ゆえに、各地との交易が必須である。特に、生命線となる耐暑アイテムの素材たる氷結晶の安定した入手経路は重要だ。すなわち雪山ポッケ村との交易が盛んという話になる。

森丘
森丘フィールドのちょっとした景色、話題。普段大型モンスターと渡り合っているだけだと赴くことも稀になるエリアや、見逃しがちになる光景などを紹介していきたい。